茜共創について

　赤坂のために、できることなら、なんでもしたい。そんな思いが集まって茜共創プロジェクトは誕生しました。この地で生まれ育った人も、ご縁があってここにやってきた人も、それぞれの生業や立場や環境の違いを乗り越えて、ここに結集してくれました。　
　そもそも、私たちの活動の端緒は、あの3.11でした。大震災の後に待っていた計画停電などで、街の賑わいはすっかり影をひそめ、赤坂の夜から店の明かりと人並みが消えてしまいました。この赤坂になんとか元気を取り戻せないかと始めたのが、2012年5月に赤坂2丁目で始めたはしご酒イベント「赤坂食べないと飲まナイト」でした。私たちの熱意を意気に感じてくださった飲食店の参加を得てよちよち歩きで始まったイベントでしたが、回を重ねるごとに参加店舗数が増え、多くのお客様にも来ていただけるようになりました。2019年には「赤坂  yoimachi  はしご酒」と名称を改め、2020年には東京で開催される一大イベントに合わせてエリアを拡大し準備を進めていたところで、新型コロナに見舞われました。数度にわたる緊急事態宣言で営業自粛を求められた飲食店は、またしても危機に瀕しました。
　しかし、コロナ禍に負けてはいられないと、私たちの中の赤坂を想う気持ちはますます増幅したのでした。そんな中で、新たに力強い協力を申し出てくださる方々とも知己を得て、イベントのバーチャルな場での開催ということにも挑戦できました。赤坂応援クラウドファンディングでは、赤坂のために皆様から多くのご支援をいただき、赤坂活性化のために活用させていただくことができました。しかしながら、やはり私たちはリアルなイベントで皆さんの笑顔に接したいと、より強く思ったのも事実です。
　幸いなことに、コロナ禍も落ち着き、節度を守ってのイベント開催が可能な状況になりました。これからは、茜まつり、「赤坂  yoimachi  はしご酒」改め「赤ベロ」で、皆様とお会いできれば私たちにはこの上ない喜びです。私たちは赤坂を愛しています。ここでみなさんの笑顔が見たい。それが茜共創プロジェクトを創設した、ただ一つの理由かも知れません。

茜共創プロジェクト 代表
石渡美奈